期間工と外国人労働者 三菱自の技能実習生24人帰国へ 

期間工

 

期間工に限らず、日本の工場には多くの外国人労働者が働いています。

 

私が三菱自動車で働いていた時には、

カルロス(仮名)というフィリピン人技能実習生と一緒に働いていました。

 

三菱自動車を辞めた後、こんな記事を見ました。

 

三菱自の技能実習生24人帰国へ 目的外の作業に従事
(朝日新聞デジタル  

 

一年ほど前の記事です。

 

要約すると、

 

三菱自動車で技能実習生として働いていたフィリピン人が

技能実習生本来の目的を果たせない職場で働いていたので帰国させる。”

 

ということです。

 

以前働いていた職場でもあるので

思うことを書こうと思います。

 

技能実習生とは

 

外国人技能実習制度の目的

 

外国人技能実習制度は、

 

日本の企業において発展途上国の若者を技能実習生として受け入れ

実際の実務を通じて実践的な技術や技能・知識を学び

帰国後母国の経済発展に役立ててもらうことを目的とした公的制度です。

 

在留期間

 

技能実習生1号、技能実習生2号、技能実習生3号という区分があり、

あわせて5年間の在留期間(滞在期間)が認められています。

 

ただし、技能実習1号から2号、2号から3号の移行に関しては所定の技能評価試験に合格する必要があります。

 

参考 JITCO 公益財団法人 国際研修協力機構


 

最高5年間、外国人技能実習生として働いて

身に着けた技能を母国に持ち帰って経済発展の一翼を担ってもらう制度です。

 

実情

 

現場で感じた実情は、

労働者が不足している現場に対する人員補充目的

だと感じました。

 

実際、三菱自動車で塗装課にいたのですが、

期間工・外国人実習生が担当するのは単純作業です。

 

塗装の基本を教えられることもなく、ただ指示された作業をこなしていました。

重要な機械操作や、技術が必要となる手直しなどは正社員が担当します。

 

期間工と外国人技能実習生の仕事はほぼ同じでした。

 

技能実習制度の対象職種に介護職種が追加されたことからもわかる通り

人手不足の業界の人材補充なのです。

 

まぁ、そうですよねって感じです。

 

本音と建前です。

 

給料

 

正確には分かりませんが、一緒に働いていたフィリピン人は

日本人の半分くらいの給料でした。

 

日本人が30万円だとすると、フィリピン人は15万円くらい。

これは寮費などが引かれた額なのかもしれませんが、

同一労働同一賃金ではありません、あくまで技能習得が目的ですから。

 

 

しかし、月収15万円でもフィリピン平均月収の4~7倍稼いでいます。

フィリピンの平均月収は2~4万円だそうです。

 

指摘される問題点

 

失踪問題

これが最大の問題でしょう。

実習生が実習先から失踪してしまうのです。

これは外国人犯罪の温床にもなり得ます。

 

18年末時点での実習生は32万8306人で

多くの人が実習生として働いています。

うち18年は9052人(約3%)が失踪しました。

 

なぜなんでしょうか?

原因① 来日までにかかる多額な費用

 

外国人技能実習生として日本で働く場合、

事前に母国で研修を受ける必要があります。

 

その時に多額な費用が発生してしまうのです。

 

ベトナムの場合は平均100万円(年収3年分かかるようです。

平成29年の失踪技能実習生に係る聴取票の「送出し機関に払った金額」
欄に記載のあった金額について,上記3か国の平均額を算出した
ところ,
失踪者数が最も多いベトナムからの技能実習生については,平均で約100万円
カンボジアとミャンマーからの技能実習生については,平均で65万円

 

「技能実習が3年ではなく1年であり,
本国で約100万円支払ったのに元が取れないと思ったからだった
旨の供述をした。

 

出典:技能実習制度の運用に関するプロジェクトチームの調査・検討結果

 

カルロスも日本に来る前に1年間、フィリピンで入寮生活をしています。

 

原因② 賃金違反

 

最低賃金を払わない、残業代が少ないなど賃金に関する問題

これは受け入れ側企業の問題です。

 

失踪に先立つ約7か月の間,定額の
基本給として月額6万円しか支給されず,さらに36協定に違反
する月平均約60時間の残業につき時給700円しか支給されて
いなかった事案。

 

失踪技能実習生Bが,金属プレス
加工等の技能実習を行っていたところ,在籍中に最低賃金の改定
があったにもかかわらず実習実施機関において支払給与額が改定
されなかったため,約6か月間,最低賃金未満の賃金しか支払わ
れていなかった事案

 

出典:技能実習制度の運用に関するプロジェクトチームの調査・検討結果

 

原因③ 人権侵害

 

外国人である技能実習生は日本語がままならないことも多く、

コミュニケーションが難しくなる場合もあります。

それによりお互いの間に溝が深まるのです。

 

聴取票の「失踪動機について」の「原因・理由・目的等」の欄のうち,
「暴力を受けた」旨回答していた者が3人いる

 

当初の聴取の際に,聴取票の「失踪動機について」の「原
因・理由・目的等」の欄のうち,「帰国を強制された」旨回答していた者が3人いる

出典:技能実習制度の運用に関するプロジェクトチームの調査・検討結果

 

 

悪質ブローカーの存在

 

これは失踪原因①につながるのですが、

技能実習生が来日するにはあいだにブローカーが存在します。

彼らが中間搾取し、甘い蜜を吸っていることがあるのです。

 

技能実習生が来日する流れ

日本の「監理団体」へのキックバックも大きな負担だと、この幹部は言う。

(中略)

どこの送り出し機関から人を採るかは、監理団体が決めることです。実習生が増え、送り出し機関が乱立し、日本の監理団体への営業競争も強まっています。そのため、監理団体の一部では見返りを求めてきます。

(中略)

監理団体が企業を連れてベトナムへ面接に来た際の接待費も負担になる。

「食事に市内観光、マッサージと夜の日本人向けのKTV(日本で言うキャバクラ)までは基本セット。希望があれば旅行やゴルフに連れていくこともあります。すべてベトナムの送り出し機関側の負担です」

こうした費用が重なった結果、手数料はどうしても高くなる。それを負担するのは技能実習生として日本を目指す貧しい地方の若者だ。

参考:https://news.yahoo.co.jp/feature/1174

 

まとめ

 

失踪問題などある外国人技能実習制度ですが、私は賛成です。

というか羨ましくもあります。

 

仮にカルロスが5年間日本で働き、月10万円貯金したとします。

そうすると5年後にはブローカー費用を払い終えても500万は残ります。

これはフィリピンの年収10年分以上です。

 

日本人で考えれば5年で4200万円貯まるのと同じ価値です。

 

彼らにはそういうチャンスがあるんです。

 

私なら5年で4200万以上なら飛びつきます。
日本で期間工5年しても2000万円も貯まりませんから。

 

これは三菱自動車という大手企業だからかもしれませんが
カルロスも職場で”日本人になりたい”と言っていました。

 

だから、技能実習なんて建前でフィリピン人を母国に返したのは罪深いです。

給料の補償はあったようですが、それは何年分だったのでしょうか?

 

 

逆に日本で稼いでフィリピン移住もありかもしれませんね。

ネットで稼いでいる人は東南アジアへの移住多いですよね。

税金も安いですし。

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