トレードには絶対的な答えはありません。
同じ時に買った人も売った人も、両方勝つ可能性があります。
同じ時に買った人も売った人も、両方負ける可能性もあります。
つまりは、マニュアルがないんです。
でも人って、マニュアルを欲しますよね、
マニュアルがあれば楽だし、安心だし、従っていればいいだけだし。
だから、聖杯探しというマニュアル探しに走る。
そして負け続ける。
マニュアルが無いんだと気づけた時が、スタートラインです。
スタートラインに立ったら、
自分で問題を見つけ、解決する事が必要になります。
そんな時に助けになる本を紹介します。
東大物理学者が教える「考える力」の鍛え方 想定外の時代を生き抜くためのヒント (PHP文庫)
1、考える力」とはなにか
相場の世界など、マニュアルが通用しない分野で戦うには
自ら考え・創造することが必要になります。
マニュアル力(既存の知識・スキル)
ルールや枠組みがはっきりしている”想定内”の世界で通用する力。
答えがあり、正しい手順が決まっている場合に威力を発揮する。
典型的なマニュアル力を示すものに”学歴”があります。
”学歴”は限られた時間内で、出来る限り多くの正解にたどり着く能力を示しています。
考える力(問題を見つける力)
他の人が疑問に感じないところ、常識と考えているところに問題点を見出し、
根本にまでさかのぼって問題の本質を突き止める能力。
創造する力(解く力)
考える力で出した問題を、
独自のやり方で解決するまでやり遂げる事の出来る力。
3つの力の関係を図に表すと↓になります。
知識やスキルをマニュアル力で付けたうえで、
考える力で問題点を見つけ出し、創造する力で問題解決する。
これらが想定外の事が起こる分野で必要な力です。
これらの力は意識的な努力を積み重ねる事によって、鍛えることが出来ます。
2、考える力(問題を見つける力)を身につける
問題を見つける力の鍛え方を紹介します。
”問題を解く力”よりも”問題を見つける力”の方が成功のカギになる事が多いです。
自分はいつも何か考えていると自覚する
問題を見つける第一歩は、
”日頃から疑問を大切にする習慣の大切さ”を理解し、
それを身につける事です。
人の脳は休むことを知らず、無意識のうちに何かを考えています。
そんな中で”気になる” ”おもしろそう” ”どうしてだろう” と感じるものを放置しない事。
気になったことはメモに残しておくと良いです。
そのうち考えようを、今少し考えように変える
メモに取ったものを考えるとき、
難しい問題ほど、そのうち考えようとなりがちです。
しかし、そのうち考えようは、2度と考えないことがほとんどです。
そのうち考えようではなく、今少し考えように変えます。
考えが煮詰まったら、何のために考えているかスタート地点に帰って
ゴールを見つめ直します。
そうすることで、問題意識を煮詰めていきます。
「分からない」を分類する
分からないには3つの種類があります。
①事実を知らない
②答えが分からない
③何が分からないか、分からない
分からないを分類することで、問題が明確になります。
① 事実を知らない
問題に対する明確な答えがすでに出ていて、
それがどこかに存在することは知っている状態。
→ とにかく調べてみる
マニュアル力
② 答えが分からない
何を考えればよいかは分かっているが、
明確な答えが分からないor答えがあるの分からない状態。
→自分の頭で考え続けることで、問題を煮詰めていく
創造する力・解く力
③ 何が分からないか、分からない
問題はあるが、何を考えればよいのか、そもそも分からない状態。
→本質を抽出する(情報を集め、内容を理解したうえで、捨てる)
考える力・問題を見つける力
2、情報を丹念に読み込み、分かっていること・分かっていないことに分別
3、分かっていない事の中で、重要な分かっていない事をリスト化
※最大限努力しても解決できそうにない問題は選ばない
4、”重要な分かっていない事”の解決に集中する
創造する力(解く力)を身につける
見つかった問題はどう解決していけばよいのでしょうか?
方法を紹介します。
1、要素に分解する
複雑な問題を「要素」に分解して、
それぞれの要素の解決可能なものから1つ1つ解決していく
分解図を使うと分かりやすいです。
分解図
例)トレードで稼ぐ
トレードの場合、このように要素分解していきます。
そしてそれぞれについて解決していきます。
2、あえて回り道をする キュリオシティ・ドリブン
ゴールに向かうとき、私たちはつい直線的にすすみがちです。
しかし、答えが無い問題には必ずしも効率的ではありません。
時にはゴールとは一見関係のなさそうな方向に、
好奇心のおもむくまま進むことによって、自由な発想を得ることが出来ます。
こうした脇道・横道を積極的に取り入れようとするののが、キュリオシティ・ドリブンです。
キュリオシティ・ドリブンを取り入れている例:
googoleでは勤務時間の20%を関わっているプロジェクト以外の
好きな研究に使っていいとしています。
最後に”諦めない人間力”
考える力・創造する力が必要な問題は、一朝一夕に解決しません。
何かを成し遂げるのにはトライ&エラーが必要です。
途中で嫌になり、不安になり、諦めたくなることもあると思います。
そんな時に必要になるのが、“諦めない人間力”です。
考える事を続けていくと、
考えること自体が脳に興奮と満足感を与えます。
ランナーズハイと似たような状態になります。
決して諦めず、希望をもって最後までやり抜くことが成功の秘訣です。
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